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酸素を機内に持ち込む場合には航空会社の許可が必要となります

酸素持込は航空会社へ要確認

血液中の赤血球数の減少・機能低下により、ヘモグロビンがが不足し、体内での酸素の運搬が正常に行えない状態が貧血です。一般に地上から標高が高くなるに比例して、空気中の酸素分圧(酸素の割合)は少なくなりますが、貧血がある人が飛行機で旅行するのは大丈夫なのでしょうか?

水平飛行を行っている状態の飛行機は高度10,000mで飛行していますので、外気の酸素分圧は非常に低くなります。しかし、機内の気圧は、飛行高度に関係なく約0.8気圧、すなわち標高1,500mから2,500m程度になるように調整されています。

空気中の酸素分圧も地上の80%と減少しますが、健康な方の場合は全く問題ありません。呼吸が乱れることなく50m程度の歩行が可能で、持病が安定している方なら、酸素などを使用することなく飛行機での旅行を行なうことができます。

したがって、鉄欠乏性貧血などがある方でも、鉄剤などの治療薬を服用し、問題なく日常生活を送っているならば、通常の飛行機での旅行が可能とされています。しかし、貧血の進行が遅く慢性化している場合は自覚症状がほとんどでないので、検診などで異常を指摘されたことがある方は、旅行前に再検査を受けておくとよいでしょう。

貧血の治療を受けて、地上での生活に問題がなくても、血液検査で高度の貧血(Hb8.5g/dL未満)がある方や、地上での動脈血酸素分圧が75Torr以下の方は、機内で健康上の問題が起こる可能性があり、機内で酸素が必要になると考えられます。

また、再生不良性貧血などの重度の貧血を示す病気では飛行機での旅行は通常禁止されます。妊娠に伴う一時的な貧血などは、貧血の程度の改善と妊娠週数によって飛行機での旅行も可能ですので、参加の主治医と体調を相談しましょう。

酸素は航空手荷物では「危険品」に分類されますので、事前に書類での手続きをする必要があります。機内で航空会社が提供する酸素を利用するための手続きや費用は航空会社により異なります。国際線の場合、搭乗72時間程度前までに手続きを行う必要があるケースが多いので、早めに相談するようにしましょう。

また航空会社の許可があれば自分で酸素ボンベなどを持ち込むことも可能です。ただし、この場合も基本的に航空会社は機内のみの酸素提供を行いますので、syふっぱつまえや到着時にも必要な場合には、自分で用意する必要があります。

 
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